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2025.05.30

夏物は合物である?

【Tailor Fukuoka Ginza Blog】

 

皆様こんにちは。

テーラーフクオカ銀座店の木村です。

 

先日、オーダーしていた

カンカン帽が仕上がりました。

自分の好みで作ったので

当たり前ですが完璧な仕上がりでした。

 

さて、本日はこちらの紹介。

 

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今回は、とてもゆるーい話です。

 

私が最近、思っていて

お客様にもよくする話があるのです。

 

それは、夏物は合物であるという話です。

 

ご存じの方もいると思いますが

スーツの生地には各季節に相応しいものがあり

オールシーズンという生地は存在しません。

 

(こちらで詳しく書いています)

 

その中で、大まかに織り方で

分類をするならば

 

平織り:春夏物

綾織り:秋冬物

 

という分け方になります。

 

薄手の綾織りの生地を

春物や秋物として販売をしている

お店も多いですし

実際に生地メーカーが

スリーシーズン用として

打ち出すような生地も

そのような物が多いです。

 

私自身もそれ自体は大きくは

間違ってはいないと思いますし

数年前まではそう感じていました。

 

しかしながら、最近はどうでしょうか。

 

夏には35℃を超えるような

猛暑に加えて、それが11月くらいまで

続く事も多く

最早、日本に秋は

無いのではないかと

言いたくなるような気候です。

 

そんな気候では、上記のような

薄手の綾織りの生地を

春や秋に快適に着る事は極めて難しいです。

 

むしろ、平織りの生地で

夏らしい質感で無い生地の方が

(麻や綿、フレスコ等)

日本の春秋に着るのには向いていると思うのです。

 

これが冒頭の夏物は合物であるという話です。

 

春夏物と呼ばれる生地の方が

もはや日本においては

長く着る事が出来て

使い勝手が良いように思います。

 

もちろん、先に説明したように

いくら暑くとも春秋に着ていては

あまりに季節感の無い生地もありますから

そういった生地は

含めるつもりはございません。

 

ですが、そういった夏らしさが

無いのでしたら

夏物と呼ばれている生地を

合物として着用いただくのが

良いのかもしれないと

最近、そう思っているという話でした。

 

 

 

銀座店 木村

 

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