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ブログ2025.06.17
斉藤が考えたNo.2サックスーツ
【Tailor Fukuoka Kichijo-ji Blog】
皆さまこんにちは!
テーラーフクオカ吉祥寺店の斉藤です。
今回は久しぶりに私物新作のご紹介です。
今季のコンセプトは私の大好物である
「アメリカン」な雰囲気でしたので、
コンセプトブックのタイトルにも使用されている、
「No.2 SACK SUIT」(ナンバー2サックスーツ)とは
果たして如何なものなのか?と
斉藤的解釈で私物を作成してみましたので、
自己満足感満載なディテールを共に紐解いていきましょう!
※縦構図の写真ばかりで尺を取っていますが、
内容はそこまで長くないので、
どうぞ最後までお付き合いください。
まずはわかりやすく全身画像。
いわゆるⅠ型(いちがた)と呼ばれる
トラディショナルなサックスーツに比べ、
いくらかウエストのシェイプを設けたつもりですが、
やはりアメリカのスーツよろしく、万人が着れそうな
素直で直線的なアウトラインが構築されました。
トレンドから鑑みると
由々しき仕様となりつつありますが、
此度はノープリーツでフィニッシュ。
合理的であることに重きを置き、
大量生産型のファッション土壌が根付く、
アメリカらしいディティールとしての
落とし込みがここにあります。
裾もあえてのタタキ仕上げ。
いい意味で野暮に仕上げたかったので、
ドレス感の薄れる仕様を選択しました。
スーツでコインローファーを合わせたかった
という理由もあります。
この2カ所はアメトラのセオリーに倣った意匠に。
なるべく注文服らしさを出したくなかったので、
袖釦位置は指定せず、機械的につけてもらいました。
ここは少々こだわったところで、ラペル巾を細めに設定し、
ラペルの下に隠れることなく、胸ポケット全体が
独立して浮かぶようにしたことで、
胸巾が広く見える仕掛けにしております。
加えてラペルの返りも甘めにして、
段返りでなく、中掛け風に。
おかげで良い寸胴感が出てくれました。
全ては「野暮ったさ」を目指してのこと。
腰ポケットはコッテリしない程度に、
シンプルなパッチ型。
貼るだけのポケットで済ませるのが
アメリカンなんじゃない?ってことで。
(ちゃんと手間はかけてもらってますよ)
腰回りは飾り気が欲しくて
ウォッチポケットを久しぶりに。
加えてメッシュベルトを締めたかったので
ベルトループもつけました。これも久しぶり。
これらもヨーロッパのサルトリアテイストを
薄めるための実施です。トレンドと逆行してますね。
Fabric: CANONICO -Wool&Linen-
No.45-3501 W55% L45%
OrderSuit StandardLine ¥74,000+tax(¥81,400)
PrestigeLine ¥94,000+tax(¥103,400)
とまあ、ここまでアメリカ色を
意識したお話ばかりでしたが、
生地はカノニコの名作
「ウール&リネン」シリーズを採用してます。
ブラックスーツなのに重々しさがなく、
適度にきちんとしてみえる。そしてなにより涼しい。
W55%L45%の黄金比は伊達じゃありません。
袖付けもいわゆるシャツ袖に。
オンステッチで、あくまでオーダー屋としての
手仕事感も残しています
(めんどくさいやっちゃで)。
以上が斉藤フィルターを介した
「No.2 SACK SUIT」の紐解きとなります。
もちろん正解も不正解もありませんが、
コスプレにならない程度に
自然に街中で着用するためには、
適度にトレンディな要素を含ませる
バランス感覚と、辻褄の合った小物使いが
キーポイントとなります。
いわゆる一般の方々よりも
そのバランス感覚やコーデ力に優れている
(普段からそういうことばかり考えている)のが
ファッション業界従事者だと私は思っておりますので、
どうぞお気軽に相談に参ってください。
現代的でイカしたスーツ作成のための
舵取りをいい塩梅でいたしますので。
斉藤
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