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2020.12.09

SPC(折り目加工)には相性がある

【Tailor Fukuoka Shinjuku Blog】

 

皆様こんにちは。

テーラーフクオカ新宿店の加藤です。

 

ここ最近お客様からブログを拝見していると

お声をいただけることが増えています。

 

我々としてはただただ嬉しい限りです!

今後も皆様に有益な情報を

楽しく読んでいただけるよう

精進しますので今後とも宜しくお願い致します。

 

今回は定番オプションでもある

SPC(折り目加工)について

少々マニアックなお話を致します。

 

まず始めにSPC(折り目加工)とは 以下SPC

スラックスのセンターラインに

特殊な樹脂を流すことで

センターラインが消えなくなり

スラックスのシルエットを

綺麗に維持できる加工です。

 

 

クリーニングに出しても樹脂は落ちないので

注文時には毎回加工を

付けられる方も多いのではないでしょうか。

 

ここからが本題で

SPCは綺麗なシルエットを維持することができますが

お選び頂く生地やデザインによって

おすすめできない場合があります。

 

 

基本的にSPC加工をするものはウールがベターです。

特に厚みのあるものは樹脂のノリが良く

表面に響くこともありませんので

雰囲気も上品に仕上がります。

 

しかしながら、ウールでもフレスコやシャリックのような

一際薄く通気性の高い生地の場合

ガシガシお召しいただくことで摩擦が生じ

表面に樹脂が浮き出てしまう可能性が高く

決して相性がいいとは言えません。

 

そしてコットンとリネンも

ものによりますがオススメしません。

元よりコットンやリネンは人の動きに合わせて

シワが出てきます。

そのできたシワで素材本来の風合いや

個性が出てくるのでそれがコットンとリネンの

おいしいところだと思っています。

 

SPCをかけると

その風合いが損なわれ本来の良さが

消えてしまうのではないかということが懸念点です。

しかし、ややドレッシーに作ったものであれば

上品に見えるよう付けてもいいと思います。

それでもウールに比べ樹脂のノリはいまいちなので

基本的には付けない方がよろしいはずです。

 

今回はウール、コットン、リネンに焦点を当てて

ご紹介いたしましたが我々が取り扱っている

生地は上記のそれら外にも沢山用意しております。

もしもSPCをつけようか迷った際は

ご相談させていただけると幸いです。

良いご提案ができると思います。

 

テーラーフクオカ新宿店 加藤

 

Staff投稿者加藤 [Kato]

東京都
入社以来トラッドファッションを得意としているため
クラシックな提案などに定評あり。
現在新宿のシューケア担当として店内の靴やお客様のシューケアの
アドバイスなどを行っている。
こうみえても全国大会出場経験のあるバスケットマンでもある。