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2019.08.02

Tailor Fukuoka ネクタイの話

【オーダースーツ TailorFukuoka Blog】

こんにちは
テーラーフクオカ銀座店の豊島です。

テーラーフクオカネクタイの話



本日は我々が扱っているネクタイについて
詳しく書いていきます。

我々のネクタイは大きく分けて2つです。
一つは純日本製の
Made in Japan Silk Tie.

それからイタリア北部のコモ湖畔にある
シルクメーカーより買い付けた
Imported Silk Tie.

サイズスペックは
ネクタイ長が144~5cmで
大剣幅は8.5cmです。
一昨年から国産タイは8cm→8.5cmに
リサイズ致しました。
我々が提案するスタイリングには
少しボリュームのあるタイが
合うというのが変更をした理由。

以前このブログのどこかで

申し上げた気がいたしますが
テーラーフクオカのネクタイの芯地は
現在はすべて毛芯を使用しています。

テーラーフクオカ ネクタイ 芯地 毛芯
テーラーフクオカのネクタイに使用されている芯地


一昨年までは国産のタイに関しては
ウールとポリエステルの混紡芯でしたが
(一部毛芯で仕上げているものもありましたが)
去年の春夏のラインナップから
すべて毛芯(ウール100%)に変更しております。
インポートタイはもとより芯地は
毛芯を使用していましたので変わらずです


ネイビーソリッドネクタイ レップ織り

 

芯地が毛であったほうが
ハリ・コシがあって良いと言われますが
それよりも実感していただきやすい
実用的なお話としてはウールにはバネがあり
それにより結びジワの戻りが良いことが
やはり大きなメリットだと思います。

 

それから芯が適度なストレッチ性を
有していることもまた毛芯が優れる理由の一つ。


ネクタイ自体もバイアス(斜め地)になっているため
使用するうちに人によっては
縦方向に10cm程度伸びることもあり
芯地も伸びるものであるほうが
馴染みやすいでしょう。
そしてウールはキックバック(伸びた生地が戻る)性能もあり
これもネクタイの成型に寄与しています。
あまりに伸びっぱなしでもいけませんので。
(それ以外にもウール芯地のいいところは
たくさんありますが長くなりそうです。
詳しくは豊島まで)


我々のオリジナルタイは
私が言うとセールストークになってしまいますが
紛れもなくTailor Fukuoka屈指の高リピート商品です。

ネクタイ自体のクオリティも

ご支持をいただいている理由でしょうが

ネクタイ屋ではない我々のネクタイが

どうしてここまでご好評いただけるのか

私なりに考えた理由は以下3つです。。

① 我々は原価に基づいて価格を設定しているから。

 

クリアランスセール ネクタイ


とても当たり前のことかもしれませんが
ネクタイ市場においては少し理屈が異なります。
世の中にある商品には当然
原価(ここではタイの生地代と縫製賃をそれとします) があり
その残りがお店側の粗利となるわけですが
そこにライセンス料(ブランドネームのようなもの)や
テナント料などなどが乗ってくると
これは一本定価数千円で収まるの話ではなくなってまいります。

語弊はありますが世の中のネクタイの原価は

たかだか知れているといいますか。

コストが数倍に跳ね上がるなんてことは考えづらいのです。
良い原料で、良い縫製、となれば
多少原価は上がるでしょうが
それでも。。です。

値段に対してなかなか良いというのが

Tailor Fukuokaのタイをお選びいただく理由に

なっているのは間違いありません。

そして利益というといやらしく聞こえますが

我々の本業はオーダーメイドのスーツを売ること。

本業ではないネクタイの販売で利益を追求しないことも

コストパフォーマンスが優れる理由の一つ。

なので我々にとってネクタイは

決して高粗利商品ではありません。

 

②毎期ごとに変わるトレンド情報を基に

新柄を一から企画していること。

 

テーラーフクオカネクタイ企画仕入れ風景-1

 

実はこの“毎期”というのはネクタイ柄という

制約のあるデザインにおいてはなかなか難しく

日本のメーカーさんですと新柄はわずかで

ラインナップをほぼリピート商品が

占めるというのがザラです。


その中にあると我々のネクタイ売り場は

小規模な店舗展開のわりに毎期ガラッと変わるので

ご覧いただく側におかれては

新鮮に見えるのではないでしょうか。



③仕入れを行っている人間が数多く売り場にいること。

 

テーラーフクオカネクタイ企画仕入れ風景-2

 

 

実際に売り場に並んでいるタイは

各店にいるスタッフによってセレクトされた商品です。

どんないきさつでこの柄、この色を選び

今期皆様にお届けしているのか、

このネクタイに使われている生地はどんな素材なのか、

一体どんな特徴があるのか、など

自身で“語ってくれる”のは

「ここで買う理由になる」と実際にお声を

いただいたことがあります。

 

正直この小規模でお店を運営していると

当たり前のことと思っておりましたが

確かに私自身でモノを買うでも

バックグラウンドのあるモノやコトに

強く惹かれるところはあります。

手前味噌のようですが

これも商品の付加価値の一部に

なっているのではと思います。

 

大変な長文、ここまでお付き合いくださいまして

ありがとうございました。

仕入れまたは企画にも

精力的に取り組んで参ります。

テーラーフクオカのネクタイを

これからもよろしくお願いいたします。

 

  銀座店 豊島

Staff投稿者豊島 [Toyoshima]

東京都出身
服飾系大学を卒業後入社し
現在はTailor Fukuokaにて企画会議や撮影などに参画。
メガネとヒゲ(たまにボウタイ)が特徴で
こだわり強めの一児の父。多趣味である。
新宿店店長